息子現在 38才、中学の頃からシンナー、万引き、暴走族に入りバイクの無免許で補導され
呼び出し。他にも色々あり悩みは尽きませんでした。
 息子がリフォームの会社に就職、 「俺も頑張るからいつか旅行に連れて行くよ」と、そんな優
しい一面もあり夜遅くまで頑張っていましたが何があったのか突然「くそ真面目に働くのが嫌だ、
東京に行くから」と必死で止めたけれど出て行きました。
 息子がいなくなってから不安なことばかり考えるので、頻繁に電話をかけ、話をするようにし
ました。息子の声の調子や話の内容で息子の心境を感じ取っていました。思い通りにいかない時
や 後ろめたい時は何度電話をしても出なく不安に襲われました。そんな中病院から連絡があり
合法ドラッグを使い体調が悪くなり搬送されたとの事、駆けつけたら息子が「本当に怖かった、
死ぬかと思った、二度としないから」と本当に反省しているんだとその時は思い安心しましたが
34才の時、覚せい剤で逮捕、弁護士から連絡があった時は体の力が抜けて途方に暮れました。
 刑は 1 年 6 か月執行猶予3年、世間に対しての後ろめたさを感じ、これからどの様に生きて
いけば良いのか? どの様に息子と向き合っていけば良いのか?あれこれ悩んでいる時に保護司の
方から保護観察所の薬物問題を抱える家族会がある事を教わり参加しました。その時の講師が、
ドムクスの岩松さんです。講義の内容は今まで私が良かれと思い息子にしてきた事の反省点ばか
りでした。
 薬物依存の恐ろしさ、薬物からの離脱の難しさを強く感じ、今まで息子と主に関わってきたの
は私だったので、これは夫婦で対応しなければと思い、土曜日に開催しているドムクスの家族会
にすがるような気持ちで入会しました。家族会では同じ仲間の方達と薬物ばかりでなく色々な悩
みを話し合えることも有難いです。
 岩松さんには息子からの手紙の返事の書き方までもアドバイスしてもらい、他にも色々な相談
を厳しい中にも愛情のこもった指導を夜遅くまでしてくれて、とても感謝しています。
 元年12月3日、 仮釈で更生保護施設入所してそこから仕事に通っていました。令和2年2月2日
再び覚せい剤で逮捕、弁護士から連絡があったけれど、詳しい状況が分からず悶々としていまし
た。その状況は仕事中にケガをし、保護施設で痛みに耐えていた時、そこの仲間が覚せい剤をく
れたので使ってしまった。使ってからの後悔とこれからも繰り返してしまう怖さで、やめなけれ
ばとの思いと自首することの怖さ、それらを自問自答しながら何時間も考えて考えて警察に助け
を求め、自首したとの事でした。改めて依存症の怖さとすぐ手に入る怖さを痛感しました。その
時の刑は1年8か月執行猶予3年でした。
 息子には自首した時の気持ちをいつまでも持ち続けて欲しいです。でもまだまだ安心は出来ま
せん。この先何が起こるか分かりませんので、これからも夫婦で家族会に末永くお世話になります。
 今では家族会に通う往復も夫婦の色々な話の出来る大切な時間になりました。


                                      2021.10.8  JS